3年生のMちゃんは『ぴあのどりーむ5』の「おやすみなさい」を弾いています。
初めは元気いっぱいのテンポで弾いていて、「寝るの嫌だな~」って言っている子どもみたいでした。「どんな子守歌だったら、ちゃんと寝てくれるかな?」とMちゃんと話し合いました。
少し落ち着いたテンポにして、左手も滑らかなレガートで弾くようにすると、ゆりかごがゆらゆらしているような、眠くなりそうな子守歌になりました。
次の曲は「ゆめのなかで」。
「どんな夢かな?」
「花の妖精と王子様が舞踏会で踊っている夢じゃないかな。」とMちゃんが答えてくれました。「おやすみなさい」の挿絵から想像したようです。
永田萌さんの素敵な挿絵にはいつも助けられています。花や動物、そして妖精たち…美しい色づかい…。子どもたちは絵から曲のイメージをふくらませて、素敵な演奏にしてくれます。
Mちゃんも素敵な「ゆめ」を考えてくれたので、楽しい舞踏会の夢になるように、練習を頑張ってね。
でも、実はこの曲、なかなか手ごわい曲なのです。右手は重音になっていて、なめらかにつないで弾きたいのにブツブツ切れてしまったり、2つの音をそろえて弾きたいのにバラバラになってしまったり…。そして、2つの音のうち上の音がよく響くように弾きたいのですが、1の指で弾いている下の音の方が大きく出てしまって、なかなかバランスよく弾けないのです。まず、上の音だけでつないで弾く練習をするといいですよ。
今はいろいろ我慢して思い通りにならない毎日…せめて夢の中では楽しく自由でいたいですね。