富山市の小中学校は、短い夏休みが終わりました!
毎日、暑い日が続いていますが、元気に学校に通っているようです。
ピアノ発表会も近づいてきて、みんな最後のラストスパートをかけています!
今回の発表会で「変奏曲(へんそうきょく)」を弾く生徒さんが二人います。
『こどもの歌ピアノ変奏曲集』(橋本晃一 編,ドレミ楽譜出版社)の中から、「大きな栗の木の下で」変奏曲と「ロンドン橋」変奏曲です。
「変奏曲」は、シンプルなメロディーのテーマをいろいろな形にアレンジしています。
16分音符や三連符の細かい音符で彩られたり、左手の低い音でテーマが出てきたり、長調のテーマが短調になったり、テンポがゆっくりになったり…。
変奏の数はいくらでも作れそうなほど…。
「変奏曲では、いろいろなテクニックが勉強できる」と、私の師匠は、いろいろな変奏曲を弾かせてくれました。
モーツァルトやベートーヴェンはたくさんのピアノ変奏曲を作曲しています。
当時流行していた歌やオペラのアリアなどから即興で作曲したものが多かったとか。
みんながよく知っている曲を、いかにアレンジするか…作曲家(演奏者)の腕の見せどころですね。
今回の「大きな栗の木の下で」も「ロンドン橋」も、みんなが知っている歌ですが、ノリノリのリズムになったり、流れるようなメロディーに変わったり、キリっとした和音が付けられたり、「あの歌がこんな風になるなんて…」と楽しませてくれます。
この曲を弾く生徒さんたちも、それぞれの変奏のイメージをいろいろ考えてくれました。
大きな栗の木の下で、だれが? どんなことしてる?
ロンドン橋を渡っているのは、だれかな? どんな風に通ってるのかな?
イメージがつかめると、表現も広がり、暗譜する助けにもなります。
MちゃんとMちゃん(二人ともMちゃんでした!)、楽しみにしてますね!
みんなの憧れの変奏曲といえば…
モーツァルト作曲「きらきら星変奏曲」(《ああ、お母さん、あなたに申しましょう》による12の変奏曲 ハ長調 KV.265)
フランスで流行していた恋の歌をテーマにした変奏曲です。細かい動きが右手にも左手にも出てきて、粒をそろえてきれいに弾くのは本当に難しいです。
グレン・グールドというピアニストの演奏でおなじみの(?)J.S.バッハ作曲「ゴルトベルク変奏曲 ト長調 BWV 988」
夜、眠れなくて悩んでいたカイザーリンク伯爵という人のために作曲されたそうです。
30変奏まであり、全曲演奏すると60分くらいかかります。
ベートーヴェン作曲「自作の主題による32の変奏曲 ハ短調 WoO 80」は学生の頃、発表会で弾いた思い出深い曲です。その頃は、ただただ一生懸命弾いていたけれど、今見直してみると、よく考えられた構成を持った内容の深い曲で、もう一度勉強しなおしたい曲の一つです。
他にも変奏曲は数えきれないくらいたくさんあります。
また、別の機会に…。