発表会で弾く曲も決まり、今はみんな譜読みをがんばっています。
「〇ちゃんは、前にこの曲が弾きたいって言ってたな」
「この曲は、〇ちゃんに似合いそうだな」
「この曲は〇ちゃんにとって勉強になりそう」
いろいろ考えて、それぞれの生徒さんに曲を選んでいます。
発表会の曲は長い期間をかけて取り組むので、ステップアップするチャンス…どの子にも、今弾いているテキストの曲よりも少し難しい曲を選んでいます。
みんな新しい曲を嬉しそうに持ち帰ったのですが、そろそろ違いが出てきました。
コツコツ少しずつ譜読みをがんばっている子…ごく一部ですが、えらい!
右手は全部譜読みしたけど、左手の譜読みはやる気が出ない子…ヘ音記号の練習をがんばります!
音の高さは分かるけど、リズムが苦手な子…またリズムカードを使ってがんばります!
指遣いがなかなか守れない子…正しい指遣いの大切さを指導していきます!
中でも多いのは、「間違っているんじゃないかな?」と一人で譜読みするのが不安な子です。レッスンで一緒に譜読みをしていますが、家に帰ったら忘れてしまうこともあると思います。間違っていてもいいから、楽譜を読んで弾いてみて欲しいな、と思います。
弾いてみたら、なんだか違うかも…と気づいて自分で治せるかもしれません。
楽譜を目で見て、耳で音を聞いて、考えて、手を動かしてみる。
いろいろな感覚を使って、ピアノを弾いてほしいです。
でも、レッスンの前の日になって慌てて練習しようとすると、どんな曲だったか、どんなアドバイスをされたか忘れてしまいます。
レッスンから帰ったら、お家の人に「今日はこんなことしたよ」と弾いてあげられるといいですね。せめて、レッスンの次の日には練習してくださいね!
でも、まずは一人ですらすら楽譜が読めると、もっと練習のやる気が出ますよね。
楽譜が早く読めるように、ワークシートを使って頑張っています。
今回は、「ドレミファソラシド…」と音を順番に読むのではなく、線の音(線に刺さっている音符)、間の音(線と線の間(かん)にある音符)を読む練習をしています。
「ドミソシレ…」「レファラドミ…」と一つ抜かしで音符を読めると、譜読みが断然早くなります。
Rちゃんはピアノを始めたばかりで、今回は発表会には出ませんが、「ドレミファソ」→「ドミソ」と一つおきに読めるように練習中です。
「あおいそらとしろいくも」は右手にも左手にも「ドミソ」が出てくるので、ト音記号でもヘ音記号でも「ドミソ」が読めるように、がんばっています。
3年生のRちゃんは、「短いおはなし」に取り組んでいます。
「線の音」か「間の音」か注目するようになり、音階を弾く時にも「せん・かん・せん・かん…」と口ずさみながら弾いています。楽譜をよく見るようになったな、と思います。
4年生のYちゃんは、今、ト長調の曲に取り組んでいます。
「ソラシドレ」のポジションにも慣れてきました。
楽譜でも「ソ」中心の譜読みになり、加線の音符を読むことも増えました。そんな場合も「間の音」「線の音」ばかりを読んで譜読みをしていくと、読み間違いも少なくなります。
小さいときは大人に絵本の読み聞かせをしてもらっていた子も、自分で本を読めるようになると、ひとりでどんどん本を読んでいき、世界が広がって行きます。
それと同じで、楽譜が早く読めるようになると、ピアノももっと楽しくなります。
譜読みは、最初は時間がかかっても、頑張っていれば、ある時すーっと読める日が来ます。
しばらくは生みの苦しみですが、一緒にがんばりましょう!